過去に、助成金により制作したサイトが集客効果が芳しくないとのことで改善すべき点のご相談をいただきました。
また、新規の取り扱い商品などの掲載追加が出来ず、それらも踏まえてリニューアルを検討されていました。
海外からの輸入販売されている商品は、海外メーカーと日本専売契約を持たれ、業界にとっても先見性のある有意義な商品をお持ちでした。
業界内知名度が向上、特に販促施策なくともネットショップから安定した注文が入るようになり、サイトからのお問い合わせも増えたと嬉しいお声をいただきました。
当初の問題点と改善の方向性
全体のサイトが「ネットショップサイト」として構成されている
取り扱い商品は、必ずしもネットショップで購入するにとどまらない、全体のシステム導入の提案の中で売れていく商品を多くお持ちでした。高額商品は、初見の顧客がいきなりネットショップでは購入に戸惑いがあるでしょうし、輸入販売元として各種取り扱い点へ卸販売もされていたので「ネットショップ」ではなく、メーカーサイトに近い「商品紹介サイト」であるべきと考えました。
また、商品の組み合わせによる全体提案の案件を受けていくほうが、売上的にも大きな伸びが期待できます。「提案型ビジネス」を目指し、その方向へのリニューアルを提案しました。
ドメイン・レンタルサーバーが制作会社名義であったことから移転の必要あり
ネットショップの商品追加とブログの更新は認められていたものの、それ以外の契約サーバーの契約情報やサーバー管理画面へのログイン情報などへのアクセスができない状況でした。
また、株式会社でありながら、co.jpのドメインの名義が制作時に制作会社名義に変更されていました。
ITに苦手意識の高い企業さんでは、制作会社さん名義でドメインやレンタルサーバーを持たれていたり、WordPressなどの操作画面も機能を限定してしか使えない状態にされている場合があります。
制作会社との良好な関係があるうちは問題になりにくいですが、本来、自社の独自ドメインもホームページのデータも売上、集客に関わる大事な資産です。しっかり自社名義で管理されることをおすすめしています。
これまでの相談事例では、自分がサーバー契約しているプランより上乗せしてサーバー利用料を上乗せされて請求されていたり、他の制作者に修正を頼むために情報開示を求めたら断られた、ということもありました。
ただし、独自ドメインは、ネット上の住所でもあります。また、長く使ってきたドメインはGoogleからの評価が高いため、ドメインの管理を移管するなどの手続きをすすめて使い続けることを強くおすすめしています。
今回は、サーバー移転はメールサーバーの移転も伴うためにそれらの移行準備が必要ではありましたが、今後のため自社契約への変更をおすすめしました。
市場分析
業界に特化したBtoBビジネスであるため競合はそれほど多くない一方で、対象顧客も数は多くありません。商品力はあるため、これまでも探してたどり着いて購入するお客様はあったとのこでしたため、まずは、検索対策をしっかり取ることで、業界認知度を拡げること、一度購入やお問い合わせなどコンタクトを取って下さった顧客を囲い混む仕組みを持つこと。商品情報を丁寧に説明している競合他社のサイトは少ないため、商品説明を丁寧にしていくことで大掛かりな導入案件が合った時に提案依頼を求められる「選択肢」に入っていくことが可能だと考えました。
ただ、コロナ禍で、これまで出展市などリアルな取引先開拓の大きな機会が失われており、商品を知ってもらう機会が減ってしまっていましたため、それを補う意味でもネットでの顧客開拓の必要性が増していると思われました。
自社の強み分析を踏まえた戦略
海外の技術先進国のメーカーからダイレクトに、日本国内専売権を取りながら輸入販売できていることは最大の強みです。商品の良さを伝えれば確実に購入してもらえると考えられました。
業界の大きな予測の中で、需要が高まり、システム導入が進む分野がいくつか想定されました。
ネットショップサイトは、サブディレクトリ内で運営するもののメインはメーカーサイトとしての商品紹介とトータル提案をアピール。見積もり依頼、仕入れ取引の依頼を受けていくことをゴールにしました。一方でネットショップは比較的単価が安く、単品購入、もしくは消耗品でリピート購入品を取り揃える形としました。単品購入を目的に来た顧客も、大型品の提案もする会社であることを知ってもらえる機会になると考えます。
また、専門知識をベースに国内メーカーと開発したオリジナル商品も持っており、それらは海外販路の開拓の可能性も持たれていました。これについては、海外向けに英語サイト、中国語サイトを用意しました。
投稿者プロフィール
- ITコーディネーター(経産省推奨資格)、ウェブ解析士上級、SEO対策1級、中小企業診断士2021年経済学、経営法務科目合格
(独)中小機構販路開拓アドバイザー、中小企業庁中小企業119登録専門家、神奈川県産業振興センター、千葉県産業振興センター、全国商工会議所登録専門家。各所で、起業相談、HPの改善アドバイスや女性起業セミナー、ネット集客セミナー講師。「結果を出す」にこだわり、幅広い分野のクライアントで集客改善事例多数。
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