システム開発の会社様から自社でオリジナル開発されている「勤怠管理システム」の新規顧客開拓のためのホームページのリニューアルのご相談をいただきました。
その後、ご依頼いただきホームページをリニューアルいたしました。
解決したい課題
それまでリアルな営業活動の中で顧客との信頼関係を構築し、リニューアルのタイミングで提案のチャンスを得て受注されるスタイルを取っていらっしゃいました。
コロナ禍でリアルな営業活動がしづらくなったこと、また、数年前に作ったホームページが社名検索でもヒットしない状況から改善の必要を感じてご相談をご利用いただきました。
市場分析
近年、特にコロナ禍を経て、クラウドで提供し、サブスクリプションモデルで定額収入が見込める『勤怠管理システム』に参入するシステム会社はとても多く、
大手のシステム会社は、テレビCMを出したり、電車社内でのつり広告など、広告費用を投入して集客が激化しています。
Googleでの検索結果においても、検索結果への広告出稿している会社は多く、競争が非常に厳しい状況であります。
自社の強み分析を踏まえた戦略
そんな中において、ネットで集客するにおいてもある程度、Google広告などの費用をある程度かけつつ、そこからのお問い合わせや資料請求の率(コンバージョンレート)を上げ、さらにシステム提案、受注までの流れをつくる戦略をとるのが一般的です。
ただ、ネットでの集客は、安易な問い合わせや見積もり依頼も増える可能性も多く、それに対応する手間もかかります。システム化できる部分もありつつ結果の出ない見積もり提案業務が増える場合も多々あります。
競合他社とのコンペ形式でのシステム提案においても、対人での信頼を蓄積していくリアルな営業と比べて、受注確度が下がる可能性も否めません。
そんなご意向から、『広告費をかけない範囲で、最大限のホームページの活用』を考えることになりました。
いろいろとヒアリングをさせていただく中で、ある業界においてのシェアがとても高いことが分かりました。
ただ、リアルな営業が可能はエリアは、かなり顧客になっていただいている状況でした。
これ以上の新規開拓となると、「エリア拡大」か「他の業界へ拡げる」か「同業種小規模開拓」かしかありません。
「同業種 小規模開拓」は、機能を絞った簡易版の商品開発が必要です。
「エリア拡大」については、保守性の高い商品であるため、まだ拡大可能とのこと。
「他の業界への進出」については、 実際には事例があるため、そこの市場の新規開拓の可能性も残しつつサイトに掲載していく方針としました。
ただ、そもそものシステム開発のコンセプトは、一番シェアが高い「ある業界」を強く意識したものであったこと。
また、「単なる勤怠管理」にとどまらない、経営改善を目指す思想を盛り込んだシステムとなっていることが用意された機能の各所に織り込まれていました。
ただ、少し専門用語が多く、顧客の悩みに則した書き方がされていない印象を持ちました。
顧客の関心事は、「現在感じている課題をいかに解決してくれるのか」に尽きます。
リアルな営業の中で、確かな受注を得てこられた、その営業活動の中で顧客に伝えてきたことをできるだけ分かりやすくホームページの中に盛り込む必要を感じました。
BtoBのホームページならではの位置づけとゴールを
上記までの状況分析とご意向を踏まえて、ホームページの「位置づけ」と、ホームページから「得たい結果」を考えます。
BtoBでの営業開拓においては、パンフレットや提案資料など、紙媒体での営業資料も提示されるでしょうが、
複数の決定者で情報共有されつつ委託先の決定がされる画面では、必ず提案資料以上の情報を求めて「ホームぺージ」は閲覧されます。
信頼感のある印象を与えることは最低限。
さらに、実績や事例やノウハウなどが書かれていることや 開発思想やコンセプトなどで考え方に共感し「ファンになっていただくこと」も大事です。
そのためのコンテンツを用意していくことを進めました。
また、リアルな営業開拓で取りこぼしがちなのが、「知らない間にシステム導入を検討し始めているお客様」です。
システム導入を検討し始めた方が、候補を探すために情報収集を始められるでしょう。
その時に検索される「検索キーワード」。
その検索結果に出ることはとても有効です。
情報収集しているお客様に、情報提供するコンテンツを用意してサイトを見てもらい、
いきなり受注にはならなくても、まずは「資料請求」や「お問い合わせ」などにつなげることはホームページが得意な分野です。
ただ、先ほども書きました通り『勤怠管理システム』は全般的に競合過多な市場。
「勤怠管理システム」の検索結果で上位に表示させることは至難の業です。
そこで、
実績があり、比較されても強みがある 『「業界名」+「勤怠管理」』での検索上位表示を目指すことにしました。
『「業界名」+「勤怠管理」』での検索結果1位を実現
サイト上でしっかり検索対策を取ったことで
下記の検索順位チェックツールの結果で 1位で表示されるようになりました。
競合が多い「勤怠管理」全体では 圏外ですが、
『「業界名」+「勤怠管理」』では しっかり1位を獲得しました。
新たな業界へ販路拡大するためにどうするのか?
先に書きましたビジネス戦略の中で、
「他の業界への進出」については、 実際には事例があるため、そこの市場の新規開拓の可能性も残しつつサイトに掲載していく方針
と書きましたが、
「ある領域での一番を狙った時、別の領域での事例を載せていいのか?」
という疑問にぶちあたります。
- そのためにサイトを分けるべきか?
- 2つのサイトを持って運営することは手間も費用もかかりすぎるのでは?
ここは、よく迷われる方が多いです。
私からのご提案は、「市場開拓の可能性が見えている」ならサイトを分けるべきですが
まだ、そこまで踏み込めないのであれば まずは一つのサイトの中で「検索キーワードを分けて」もう一つの業界向けの事例や提案メニューを掲載するのがいいとご提案しています。
通常は、同じ記事が
「A業界」+「勤怠管理」
でもヒットし
「B業界」+「勤怠管理」
でもヒットすることは難しいですから
「B業界」+「勤怠管理」でヒットすることを狙う記事では「A業界」という言葉が出ない形で検索キーワードを設定します。
ここは、ちょっとした作業のコツでできることです。
市場分析と自社の強み分析を踏まえたビジネス戦略を踏まえて結果が出るホームページになる
一番得たいお客さんが使う検索キーワードをしっかり選び、
そこで上位表示を目指すことが結果につながります。
サイト全体のアクセス数を上げることも大事ですが、
やみくもに、あれもこれもと考える前に
まずは、「狙う検索キーワードをしっかり選定すること」が大事です。
上位表示されても、申し込みつながらない検索キーワードでは意味がありません。
『「業界名」+「勤怠管理」』は、システムの導入を検討し始めたお客様が情報収集の段階で使う言葉であることが想像できます。
ただ、この検索キーワードを選定する前には、
上に書きました通り、市場分析、自社の強み分析を踏まえてビジネス戦略を立てた上でホームページの位置づけとそこから得たい結果をしっかり明確にして作りこむからこそ可能になります。
また、検索上位に表示されて実際にアクセスされても、
そこに書かれている内容が、納得できる内容でなければ、当然お問い合わせにはつながりません。
ホームぺージで結果を出していただくためには
市場分析、自社の強みを踏まえたビジネス戦略が欠かせません。
これらがトータルでホームページという形になって初めて結果が得られると考えています。
投稿者プロフィール
- ITコーディネーター(経産省推奨資格)、ウェブ解析士上級、SEO対策1級、中小企業診断士2021年経済学、経営法務科目合格
(独)中小機構販路開拓アドバイザー、中小企業庁中小企業119登録専門家、神奈川県産業振興センター、千葉県産業振興センター、全国商工会議所登録専門家。各所で、起業相談、HPの改善アドバイスや女性起業セミナー、ネット集客セミナー講師。「結果を出す」にこだわり、幅広い分野のクライアントで集客改善事例多数。
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